長期にわたる経済不振、地球環境問題、インターネットの普及などにより、
この10年で消費者の価値観や市場のあり方は大きく変化しました。
それに伴って生産・流通・販売の方法に新しい発想が求められる
転換期に来ていることは誰もが感じていることです。
この流れでは成功者の方法をまねた「右へ倣え」で先人と同じ事をやっても
後に続く事ができなくなりました。今は自社の個性・技術を客観的に評価して
最もフィットするビジネスの展望を描くことが求められます。
デザインにはそれに応える有効な産業資源としての価値があります。
また、デザインの領域にも転換の時期が来ています。
機能や姿形だけではなく「技術が活きる場を考える」という視点で
ビジネスの可能性を提案し、それをプロデュースする意識で
デザインを展開してくださることを期待しています。
デザインでローカル都市東京が元気になることがこのコンペディションの願いです。
2012年度 東京ビジネスデザインアワード審査委員長
廣田尚子