永久磁石は、“鉄に吸着する”、“同じ極同士を近づけると反発する”など力を発生する機能性金属。すでに幅広い応用がなされている素材だが、身近な永久磁石は主にフェライト磁石である。これに対し今回テーマと なる永久磁石は、レアアースを用いた非常に強力な「ネオジウム - 鉄 - ボロン焼結磁石」で、素材が持つエネルギーはフェライト磁石に対し10倍以上。言い換えると、10分の1の大きさでも同等の磁力を持つ。
寿命が長く、エネルギー不要のレアアース磁石は、省エネなど、環境に配慮が可能な素材のひとつだが、高価で入手も困難。さらに難加工かつ難組立品であるため、工業用途以外で見ることはまだ少ない。
材料のみの参考価格は、20〜30円/g。茶碗程度の硬さでかけやすく、湿気に弱く錆びやすいため、めっき・塗装などの加工や、磁石につかないステンレスやプラスチック類のケースで密閉する必要がある。また、磁石そのものへの加工は難しいため、磁石の固定方法は接着が一般的。
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1938年創業、70年以上の歴史を持つ、永久磁石専門の加工・組立メーカー。様々な磁石や磁性材料、磁気回路部品を取り扱う。産学連携デザインプロジェクトに参加するなど、積極的にデザイン導入を図っている。
小型でも強力な磁力を発揮するレアアース磁石は、エコな面からも注目されている話題の素材である。埋め込んでの利用等、いろいろな活用法が考えられる。画期的な提案を期待したい。