2015年度「東京ビジネスデザインアワード」

2016年度 東京ビジネスデザインアワード

2016年度 東京ビジネスデザインアワード 審査委員長挨拶

私たちは4年にわたり商品開発の裏側を見つめてきました。そこから開発プロジェクトの成功と失敗を決める重要なポイントを掴みました。デザイナーと企業による、開発チームの信頼と活気が成功の鍵を握っているのです。開発の現場には、デザインの導入によってプロセスに多くの変化がもたらされます。これまでにない市場を開拓するには、過去に事例のない別業態との取り組みや先が読めない中での先行投資など、企業には多くの決断が求められます。その中で新しい考え方を取り入れて自社の価値を再発見し、トータルなビジネス感覚を身につけた企業は、トラブルを回避して成功を掴んでいます。新しいことへ踏み出しチャレンジする情熱が、チームを束ねる信頼感の基となるのです。 また東京ビジネスデザインアワードでは、デザイナーにも開発プロセスの重要性を提案しています。商品開発を初めて経験する企業の人々の魅力を引き出し、商品をアウトプットするドライブ力、つまりマネジメントはプロのデザイナーとして重要な能力の一つです。応募したデザインを実現するためには、企業とデザイン双方の力を出し切れる信頼関係を築き、真摯に先導する仕事が求められます。デザインはものからコトへ。プロセスにこそデザインの力が求められると言っても過言ではありません。東京ビジネスデザインアワードでは、アウトプットまでのプロセスを多面的にサポートしてビジネスの成功を目指します。 2016年度 東京ビジネスデザインアワード審査委員長
廣田尚子

2016年度 東京ビジネスデザインアワード 審査委員会

審査委員長 廣田 尚子
プロダクトデザイナー / 有限会社ヒロタデザインスタジオ 代表
川田 誠一
工学博士 / 産業技術大学院大学 産業技術研究科長・教授
服部 滋樹
デザイナー・クリエイティブディレクター / デコラティブモードナンバースリー 代表取締役
日高 一樹
デザイン・知的財産権戦略コンサルタント / 日高国際特許事務所 所長 弁理士
山田 遊
バイヤー・クリエイティブディレクター / 株式会社method 代表

2016年度 東京ビジネスデザインアワード 審査方法

審査方法
テーマ・提案ともに実現性や、市場性などについて、多角的視点から評価・選定します。

テーマ審査
企業からのテーマ内容を書類審査
提案一次審査
デザイナーからの提案を企画書で書類審査
提案二次審査
テーマ選定企業とともに、
一次審査を通過した提案から「テーマ賞」を評価選定
提案最終審査
「テーマ賞」受賞デザイナーによる公開プレゼンテーション
「最優秀賞」「優秀賞」を評価選定

2016年度 東京ビジネスデザインアワード スケジュール

スケジュール

2016年 4月20日(水)
概要発表・テーマ募集開始
企業からテーマを募集
6月2日(火)
13:30~15:00
企業向け テーマ応募説明会
インターナショナル・デザイン・リエゾンセンターにて
(東京都港区赤坂9-7-1ミッドタウン・タワー5F 東京ミッドタウン・デザインハブ内)
6月28日(火)
テーマ募集締切
締切日までに必着
7月上旬
テーマ審査
企業からのテーマ内容を書類審査
8月17日(水)
テーマ発表・提案募集開始
9月5日(月)、6日(火)
19:00~21:00
デザイナー向け 提案応募説明会
9月中
工場見学
10月30日(金)
提案募集締切
締切日までに必着
11月中旬
提案一次審査
デザイナーからの提案を企画書で書類審査
11月下旬
提案二次審査
テーマ選定企業とともに、一次審査を通過した提案から「テーマ賞」を評価選定
12月中旬
テーマ賞発表
ウェブサイト等にて発表
2016年1月27日(水)
提案最終審査・結果発表
「テーマ賞」受賞デザイナーによる公開プレゼンテーション、審査、結果発表・表彰式
東京ミッドタウン•カンファレンスRoom7にて
(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー4F)

2016年度 東京ビジネスデザインアワード テーマ一覧

2016年度 東京ビジネスデザインアワード 受賞発表

テーマ:
触感やぬくもりを基材に与える
「フロッキー加工」
有限会社伸栄プラスチック(八王子市)

【テーマ賞】

フロッキー加工技術の
ブランディング提案

榎本 大輔、横山 織恵(デザイナー)
【hitoe】

※審査の結果、以下のテーマは「該当なし」となりました。
高性能なスキャナーとプリンタを掛け合わせた「リアルシート出力技術」 / 株式会社日光プロセス(墨田区)
一貫生産システムが打ち出す瞬間吸水「1秒タオル」 / ホットマン株式会社(青梅市)
必要な時だけ表示できる「透明導光パネル」と「ダブルイメージ印刷」 / 有限会社三陽工芸(あきる野市)

2016年度 東京ビジネスデザインアワード 提案最終審査 総評

今年も東京のものづくり企業の技術力の高さ、そしてマッチングから約1か月という短い期間で提案内容のクオリティを高められたデザイナーの力に驚きました。今回のプレゼンテーションは全てビジネス提案がしっかりと組み込まれたものとなっていました。

最終審査会では「市場性」「デザイン性」「実現性」「ビジネスモデルの完成度」などの視点から、最優秀賞、優秀賞を選びました。最優秀賞は、総合的に優れている提案として満場一致で決定しました。また、海外販路なども視野に入れたリサーチと販売計画、ブランド構築案までなされている点が高く評価を受けました。テーマ賞8件全てが優秀賞になり得る可能性の高い提案でした。

ご存知のように、いまや良いものを作れば売れるという時代ではありません。そこには戦略が必要となってきます。ビジネスにおける戦略とは、丁寧に計画を立てて、新しい方向へ最後までことを動かすことにあると思います。実は「戦略」は「デザイン」と置き換えることができるのではないでしょうか。デザインという行為の中で既に戦略的なことが行われているのです。

とはいえ、戦略的にデザインを活用するということは主に大企業の発想で、中小企業、特にこれまでデザイン開発をされたことのない企業にとってはなかなか難しいことです。このアワードではそこで発想を転換し、デザイナーが戦略的に動くことによって、デザインをその企業の戦略として組み込もうとしています。つまりデザインマネジメントが既にこの最終審査会の段階でも各社の内部に始まっているのです。

今後の商品開発の長い道のりも、企業とデザイナーがお互いに力を発揮して、東京発の新しいビジネスを創っていただきたいと思います。 審査委員長 廣田 尚子