この数年は日本の中小企業の高い技術が世界で認められ、シェアを伸ばしているニュースを耳にする機会が増えてきました。質が高く信頼できる技術はその活かし方を適切に見つければ、ビジネスが生まれるチャンスはあるということです。
東京ビジネスデザインアワードが目指すデザインは、技術と市場に新しい関係をつくること。物のあり様だけでなく技術と使い手のニーズを繋ぐ新しい用途やそれを世の中に送り出すコミュニケーションやしくみをディレクションすることまで視野に入れています。それはデザインが広い役割を持つことによって、企業が市場に風穴を開けるリアリティが高まると考えるからです。
3年目を迎えて、デザインが果たす役割や価値を最大限に発揮していただく場となるよう、仕組みを整えてきました。選定プロジェクトには、受賞後1年間生産や市場へ出るまでの独自のサポートシステムで企業とデザイナーをバックアップします。
今年も技術と市場を繋ぐ豊かなデザインを期待しています。
2014年度 東京ビジネスデザインアワード審査委員長
廣田尚子