Theme 2018
着脱のしやすさと密着強度を
兼ね備えた「ファスニング技術」
株式会社エージーリミテッド(港区)
去る1月31日(木)に東京ミッドタウンで開催した提案最終審査において、各企業から提出されたテーマに対する提案が認められテーマ賞を獲得した8組のデザイナーによる公開プレゼンテーションと審査を実施、審査の結果、最優秀賞1件、優秀賞2件が選ばれました。
※審査の結果、以下のテーマは「該当なし」となりました。
4. 90%以上を手作業で行う高度な「革小物製造技術」 / 株式会社石川(江東区)
今回の8つの提案は、以前の提案と比較しても過去最高のクオリティで、甲乙つけがたい素晴らしいものばかりでした。そのため最優秀賞の選定も大変難航しました。
最優秀賞の、「 『立体視・金属調印刷物』を唯一無二の素材にするための事業提案」は、透明樹脂素材を立体的かつ本物の金属に見せる印刷技術を用いたBtoCのプロダクト制作を行いつつ、技光堂の本業であるBtoBのOEM事業の価値向上を目指す内容で、ビジネス提案を多面的にした点が大きく評価されました。東京ビジネスデザインアワードでは、新ビジネス創出により、本業がより一層強くなるようなビジネスモデル構築を目標としており、これはその王道モデルといえるでしょう。また、優秀賞の中の「香りの魅力を楽しく学ぶプロダクトの提案」は、世界でも例を見ない、全く新しい市場とそれに合わせたプロダクトを作った点が評価されました。絵具というスタイルで、自分で香りを調合して香りのしくみを学ぶことのできるという画期的なプロダクトは、他にはない、際立つ存在感を放っていました。この2つの提案は全く異なるタイプのビジネスモデルでしたが、それぞれに素晴らしい魅力と可能性を秘めていると思われました。
また、今回、チームワークが非常に良い印象でしたが、それは事務局の方で新たにワークショップを企画したことが功を奏したように思えます。企業とデザイナーが将来の目標ややるべきことについて語り合う時間を設けた結果、チーム力が高まり、提案の質も上がりました。今後は、提案やビジネス化へ至るプロセスの部分も研究を重ねていきたいと考えています。今回のアワードを通じ、改めて東京の企業の持つポテンシャルの高さ、中小企業がデザインとマッチングして出会うことでビジネスの新たな可能性が広がっていくということをリアルに感じていただけたと思います。
審査委員長 廣田 尚子
デザイナーとの協働を目指す東京都内中小企業からの公募により、2018年度は9の「テーマ」が選定されました。
プロダクトデザイナー
有限会社ヒロタデザインスタジオ 代表
東京芸術大学デザイン科卒業後、GKプランニングアンドデザインを経てヒロタデザインスタジオ設立。プロジェクトマネジメントの視点からデザイン開発をおこない、企業の持つ技術や素材の魅力を引き出して拡げる仕事を日用品のデザインを中心に幅広く展開。中小企業との協働も多く、様々な地域でデザイン導入の心構えやプロセスについての講演やアドバイスをおこなう。女子美術大学芸術学部デザイン学科教授。
クリエイティブディレクター
有限会社セメントプロデュースデザイン 代表取締役
京都精華大学人文学部卒業後、企画制作会社、広告制作会社を経て1999年「CEMENT PRODUCE DESIGN」設立。商業施設の広告デザイン、フランフラン、アクタスとの商品企画開発、UNIQLO「企業コラボレーションTシャツ」のディレクションなど幅広くデザイン、プロデュース。また起業時より自販流通を始め、流通も見据えた形で各地の中小の地域事業者との協業開発事業もおこなう。京都精華大学、金沢美術工芸大学で講師を務める。
工学博士
産業技術大学院大学 学長
大阪大学助手、シドニー大学Visiting Scholar、東京都立大学教授、首都大学東京教授などを経て、2006年より産業技術大学院大学 産業技術研究科 研究科長・教授、2016年より同大学学長に就任、感性と機能の統合デザイナーとしてイノベーションをもたらす「ものづくりアーキテクト」の育成に携わる。専門分野は、非線形システムの制御、生産システムのモデリングと最適化、教科学習など機械知能の応用、サービス工学等。
ブランディングディレクター
アイディーテンジャパン株式会社 代表取締役社長 CEO
大阪府堺市出身。株式会社富士経済、株式会社インターブランドジャパンを経て、2008年アイディーテンジャパン株式会社を設立。新規事業ブランディングの企画立案をはじめ、日本のブランド力を生かしたものづくり・食・伝統・文化・観光の海外需要開拓・販路開拓のマーケティング支援を行なう。経済産業省ふるさと名物発掘・連携促進事業副事務局方、JAPANブランドプロデュース支援事業アドバイザー、東京都伝統的工芸品普及促進プロジェクト実務者委員、墨田区ものづくりコラボレーション事業海外販路開拓部門コラボレーター等を歴任。
デザイン・知的財産権戦略コンサルタント
日高国際特許事務所 所長 弁理士
金沢美術工芸大学工業デザイン科卒業後、通商産業省特許庁入庁。特許庁審査官、通産省デザイン行政室課長補佐(デザイン奨励班長)を経て日高国際特許事務所を設立。商品開発における知的財産権戦略のプロフェッショナルとして活動。「知的財産権と企業経営」「デザインリスクマネジメント」などに関する講演・執筆多数。金沢美術工芸大学、東京芸術大学、九州大学大学院などで講師を務める。
クリエイティブディレクター
株式会社ビームス ビームス創造研究所 シニアクリエイティブディレクター
1984 年株式会社ビームス入社。メンズカジュアルのショップスタッフを経て、「レイ ビームス 渋谷」の店長としてウィメンズ分野でのキャリアをスタートする。「レイ ビームス」レーベルのバイヤーを経て、2004 年、ウィメンズ全体のクリエイティブディレクターに就任。ビームス創造研究所の立ち上げに伴い2010年3月より新規事業の開発に着手。佐賀県、熊本県、東北地域の伝統的なものづくりに現代的な要素を掛け合わせるコラボレーション企画や、「ビーミング ライフストア」「カロリナグレイサー」等ブランドのプロデュースも手がける。
テーマ・提案ともに実現性や、市場性などについて、多角的視点から評価・選定します。
1.テーマ審査 | 企業からのテーマ内容を書類審査 |
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2.提案一次審査 | デザイナーからの提案を企画書で書類審査 |
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3.提案二次審査 |
テーマ選定企業とともに、 一次審査を通過した提案から「テーマ賞」を評価選定 |
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4.提案最終審査 |
「テーマ賞」受賞デザイナーによる公開プレゼンテーション 「最優秀賞」「優秀賞」を評価選定 |
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2018年 4月19日(木) |
概要発表・テーマ募集開始 企業からテーマを募集 |
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5月24日(木) 15:00〜16:00 |
企業向け テーマ応募説明会 ▶
インターナショナル・デザイン・リエゾンセンターにて (東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F 東京ミッドタウン・デザインハブ内) |
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6月20日(水) 6月27日(水) |
テーマ募集締切(〆切日までに必着) |
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7月中旬 |
テーマ審査 企業からのテーマ内容を書類審査 |
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8月16日(木) | テーマ発表・提案募集開始 |
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9月4日(火) |
デザイナー向け 提案応募説明会
デザイナー向け 提案応募説明会 ▶
インターナショナル・デザイン・リエゾンセンターにて (東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F 東京ミッドタウン・デザインハブ内) |
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9月中 | 工場見学 |
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10月25日(木) | 提案募集締切(〆切日までに必着) |
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11月中旬 |
提案一次審査 デザイナーからの提案を企画書で書類審査 |
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11月下旬 |
提案二次審査 テーマ選定企業とともに、一次審査を通過した提案から「テーマ賞」を評価選定 |
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12月13日(木) | テーマ賞発表 ウェブサイト等にて発表 |
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2019年1月31日(木) |
提案最終審査・結果発表
提案最終審査観覧募集 ▶
「テーマ賞」受賞デザイナーによる公開プレゼンテーション、審査、結果発表・表彰式 東京ミッドタウン•カンファレンスRoom7にて (東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー4F) |
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〒107-6205 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F
TEL:03-6743-3777
FAX:03-6743-3775
E-mail: tokyo-design@jidp.or.jp
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