機械加工では行えない「やすりがけ」や「曲げ加工」「溶接」などの手仕上げ加工が得意です。素材としては主に、「真鍮」「ステンレス」「銀」などの加工を行っております。加工可能な形状としては、細長い丸棒、円筒形(ストローのような形状)、針、匙形(スプーンの様な形状)など。創業者小林克行から受け継いできた技術で、50年以上鋼製小物(金属製医療機器)を製造し続けており、一番の強みとしては、材料切断、機械加工、溶接、研磨、メッキ(外注)、組み立てまで一貫して弊社で対応できます。精度は、誤差0.1mm。細さ0.5mm~2mmまでの加工が可能。サイズは全長10cm~50cm位までの医療機器の製造を行っております。社内で設計はできませんが、ラフ図を基に製造することは可能です。
● 職人の手加工を得意とした「溶接」「曲げ加工」「やすりがけ」。
● 体の中に入れるものを製造しているからこその、滑らかな仕上げ。
● 真鍮やステンレス、銀などの医療機器で使われる材料の加工が得意。
● 職人の手加工となる為、大ロットに適していない。
● 仕上がり寸法に若干の誤差(±0.1mm)が出る可能性がある。
● 手加工の為、形状によっては納期に時間を要する。
現状、本業である「医療機器製造事業」の売上げが、15年ほど前に比べ30%程減少しております。コロナの影響で医療機器商社の倒産、個人クリニックの廃業など医療機器業界のマスが縮小していることが要因に挙げられます。そこでデザイナーの皆さんにお力添えいただき、一般向けの新商品を作りたいと思っております。医療機器を作っているからこそ、体に携わるアイテムにしたいと考えており、「耳かき」「爪きり」はすでに製品化したので、「舌磨き」「毛抜き」などの美容雑貨や「ペット関連のグッズ」を作りたいです。すでに、自社商品である「医療機具屋さんが作った耳かき」の販売販路があるので、今回コラボ製品が生まれたら、既存顧客にもご提案させて頂く予定です。
企業情報
1972年の創業以来、金属製の医療機器を52年間製造してきました。上は脳外科から下は泌尿器科、獣医さんの道具を含め、のべ1000種類以上にのぼります。「バリのなさ」「表面の滑らかさ」「微妙な曲がり具合」など、体の中に入れるため緻密な精度を要求される医療機器を製造してきたからこそ成しえる、「ディープテク」(深い技術)がお客さまよりご支持いただいている点だと自負しております。
https://www.sanyu-med.jp
・2024年 医療器具屋さんが作った耳かき 実用新案登録
・2020年 足立区ワーク・ライフ・バランス推進認定企業
・2018年 おもてなしセレクション金賞受賞
・2011年 医療器具屋さんが作った耳かき TASKものづくり大賞受賞
・2007年 足立ブランド認定企業
回答者 小林 祐太さん
弊社では、4人の職人が在籍しております。70代の男性職人が2名、30代の女性職人が2名、日々医療機器製造に勤しんでおります。ベテラン職人の技術を継承すべく、2名の女性職人が日々奮闘しており、若手職人の成長をベテラン職人が見守っています。一昔前のような背中を見て覚えるといったものではなく、しっかりとした指導をもとに技術の承継を進めております。
医療機器を製造してきたからこその、滑らかな仕上げに自信があります。加工屋さんの多くは製品ではなく部品を製造しております。その為、高い精度は求められても、バリ取りや滑らかさまでは求められません。また、材料切断、機械加工、溶接、研磨、メッキ(外注)、組み立てまでを一貫して弊社で対応できます。
当社の製造部社員は70代2名、30代2名の4名体制です。幸いに若い職人が在籍しておりますので、70代職人より技術を継承中ですが、ベテラン職人が高齢で引退する前までに、2名の採用が急務です。しかし、弊社のような小さな町工場は、ネームバリューも認知度もないため、求職者の目にも留まらず、応募して下さる人材も極々限られてきます。その点を解決すべくいかに弊社を多くの人に知っていただくかといった「認知度の向上」も課題です。
「誇りを持ってものづくりに励む」創業者の想いです。だから、人の命を預かる医療機器を作り始めました。その想いを引き継ぎ、医療機器を作っている会社だからこそ、多くの人に安心して使って頂けるものを、誇りを持って作り続けます。
医師と共同開発した医療機器を製造したいと考えております。創業者が残した「誇りを持ってものづくりに励む」と言う言葉を、人の命を救える道具を医師と一緒に作ることにより体現していきたいと考えております。
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