05

独自のゴム配合設計と幅広い加工技術

株式会社江北ゴム製作所

アピールポイント

● 暗所でも効果を発揮する光触媒抗ウイルスゴム(ウィルノンゴム)など付加価値材料の自社開発が可能。
● 直径1mm以下のゴム製品から5m超の超大型製品まで、多彩な自社加工技術で対応可能。
● 規格の材料ではないので用途に応じた材料開発、製品づくりができる。

テーマとなる技術や素材について悩んでいること

● 某アミューズメントパークや、食品機械に採用されたがもっと可能性があるはず。
● 自社で商品化のノウハウがない。
● 従来の視点では、市場の可能性に気付けない。

テーマ概要

一言でゴムと言っても天然ゴムからシリコン、ウレタンゴムなどさまざまな特徴のポリマーがあります。その特徴を活かし、さらに耐熱性や耐候性、衝撃吸収性など多くの機能を当社の配合技術で付与することが可能です。
近年のコロナ感染拡大における安全衛生面での意識の高まりから、不特定多数が触れる箇所や、食品に直接触れる部品機器への見えない不安を払拭したいと考え、新たな機能を持つゴム素材の開発に取り組みました。特に幼い子供が公園の遊具でさまざまなものに触れた手からの感染を抑えたいと思い、公園遊具メーカーへ提案させていただきブランコの座面に採用。さらに、FDAや食品衛生法適合試験なども受検し、適合した材料を多数開発、飲食店に設置されている食品機械のゴム部品にも採用され始めました。その用途の可能性は、まだまだ広がると考えております。

特許・受賞歴・実績・クチコミ

・2019年 第17回「勇気ある経営大賞」奨励賞受賞
・2020年 「東京都中小企業技能人材育成大賞」大賞受賞

Q.自社ならではの強み、他社との違いは?

当社のような事業規模のゴム製造メーカーでは、自社で配合設計できる企業は少なく、ほとんどがゴムの規格材料を購入している企業が多いです。タイヤ、ゴムローラー、リング、防振ゴム、ベルトなど各製品に特化した企業が多い中、当社のように幅広い種類、加工技術を有した企業は多くありません。大企業にはない小回りの良さや、加工方法の提案、材料開発、金型の内製などスピーディーさも強みです。

Q.いま抱えている課題は?目指していることは?

受注型企業ですので、BtoBやBtoCの自社商品の開発、販売に疎いと自覚しています。自社商品開発のテーマとして「困りごと解決商品」を挙げているが、具体的に製品化できていません。過去に廃棄処分されている卵の殻を活用し、「~天然由来成分97%~生分解ゴム」を開発しましたが、どう活用・拡販したら良いのかと悩んでいます。

Q.提案に期待していることは?

弊社は現在BtoBが中心ですが、BtoCで今までつながりのなかった一般の方たちに、弊社の技術やものづくりの魅力を伝えられたらと考えています。
創業以来の長年の加工技術には自信がありますが、技術を生かすアイデアや販路がないのが悩みです。当該の材料に限定せず、広くゴムという弾性体を通して自社製品を作ることができれば、全社員の励みになると思います。

Q.デザイナーとの協業に期待していることは?

当社の狭い視野を広げてもらえるような刺激や提案を頂き、一緒になって楽しいモノづくりができたらと考えております。無(ゼロ)から有を生み出す楽しさを実感し、AIにはできないものづくりの深化ができたら幸いです。

株式会社江北ゴム製作所(足立区)

1962年設立。西ドイツ企業から「自然加硫接着剤」の技術を導入後は、コンベヤベルトのエンドレス接着加工に先鞭をつけ、超大型製品から小型精密製品まで幅広い分野でお客さまの要望に応じて積極的に加工の幅を広げてきました。工場やインフラ設備機器への防触性や耐摩耗性を高めるゴムライニングやゴムローラー、精密部品・医療機器・遊戯施設などの各種ゴム成形品や金型製作、ウレタンやフッ素樹脂を使用したコーティングゴルフのティーやマットといったスポーツ用品など、多岐にわたります。

https://www.kouhoku.co.jp

社風

なんでもトライする会社です。働く人に「やりがいを持てる、楽しい」と思ってもらえないと会社をやっている意味がないと考えています。機械ではなく人でしかできないことに挑戦しています。真似できないほど高められた人の技術は「ローテクこそハイテク」だと信じています。できなかったことができるようになり、お客様から感謝された時の達成感や高揚感を感じながら日々業務にあたっています。平均年齢36.7歳。毎年恒例の全社員(パートさんも)参加の社員旅行でコミュニケーションを深めながら、助け合う土壌ができています。

自社製品・技術を通して、または企業として、社会で果たすべき使命(ミッション)や提供する価値など

1492年にコロンブスがゴム毬で遊んでいる原住民を見てから、何百年もの間、機能を付与し、他の素材に代替できない素材であるゴム。ゴムには無限の可能性があると信じています。だから我々の多彩な加工技術と「ゴムの力」で、世の中の困りごとを解決し続けることができると確信しています。

今後の夢や目標、将来構想など

12年後「アジアNo.1!ゴムの困りごと解決集団」「相談された以上の価値あるものを製造でき、家族・親戚・友人に自慢できる企業」になっていたいです。その結果、60億円企業に。内訳は「困りごと解決商品群」「商品開発部の設立」で10億円、「防触インフラ改善事業」「付加価値ゴム成形事業」で45億円、「ウレタンフォーム他、化成品事業」で5億円の売上達成を目標としています。

テーマ企業プレゼンテーション

↑

この企業のインタビュー記事を読む