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唯一無二の立体感を持つ極厚・凹凸加工技術

東和マーク株式会社【北区】

テーマ概要

雑貨店で、本物の封蝋を目にすることが増えた10年位前に、これをシールにしたいと思ったのが開発のきっかけです。封蝋は、蝋に凹凸でデザインを表現するという特徴があります。そこで、まずはシールを蝋のように肉厚にするという開発が必要でした。できる限り少ない工程で肉厚にするために材料の選定はトライ&エラーの繰り返しでした。次に凹凸を表現するために、版の材質の選定という流れなのですが、実際に凹凸加工をしてみると材料が割れたり思うように凹凸ができないなど試行錯誤が続きました。現在では、封蝋風シール(肉厚シール)を効率よく製作するために機械を改良して生産しております。おかげさまで小ロットからオリジナルで封蝋風シールを作れる競合他社は無いようです。

テーマのアピールポイント

● 蝋のような立体感を再現、シールでは珍しい肉厚さ。
● 一目で違いがわかる凸凹の深さ(最大0.8mmの高低差を実現)
● 元々封蝋シールとして発売しており、軽さと裏面にノリがあるということ。

テーマとなる技術や素材についての課題や悩み

● プラスチックや金属と比較すると耐水性や耐久性が弱い。
● 肉厚のため曲面の程度によっては剥がれてしまう(形状での工夫が必要)。
● 肉厚にするためにシールを重ねているため、よく見ると断面が白くなっている。

提案やマッチングに期待することや、
理想とする展開例があれば教えてください。

シールは、一般に脇役になることがほとんどです。例えばギフトであれば、主役は商品でそれをパッケージするための箱や包装紙、最後にシールという状況です。そこでTBDAでは「シールが主役になる」または、「主役の一部となる商品」を開発したいです。ライフスタイル雑貨のようなBtoCの商品に興味はありますが、それにこだわることなく、技術が花開く商品に挑戦してみたいです。また、シールというカテゴリーから外れた、新しい提案もあれば嬉しいです。弊社の製造責任者は、慣れ親しんだ業務だけではなく、新しい挑戦になると燃える、楽しめるタイプのため弊社での常識や、業界の常識を超えた新しい取組みに期待しております。

企業情報

東和マーク株式会社(北区)

2代目が社長を務める創業1969年の会社です。主にネームプレート(シール、名札など)の製造・販売をしています。
従来は、お客さまの用意した図面やデザインを印刷するという一般的な印刷業のスタイルでしたが、20年程前から弊社の規格を作成。お客さまに選択して頂き、その規格の範囲内でオリジナルデザインに変更して頂き、製作するというスタイルに変わってきました。

https://towamark.co.jp

特許・受賞歴・実績・クチコミ

2019年 実用新案登録第3222335号

回答者 黛 文雄さん

社風について教えてください。

シールのオペレーターは30代と60代で穏やかで黙々と印刷をしています。新製品にトライすることには積極的で、難題ほど情熱を持ってやりきります。生産部で大切にしているのは、仕事に無理がなく品質が一定な製品を産み出すことです。そのために日々のコミュニケーション、前準備など、基本的なことを大切にしています。

自社ならではの強み、
他社との違いは何ですか?

価格競争や納期競争は、人間本来の能力や個性を発揮した活動とは違うと感じています。できる限り、独自性を持った製品や競合の少ない市場での展開を意識しています。こういった考え方が基本にあるのが他社との大きな違いであり、肉厚のシール製作でもできないことをどうすれば可能になるのかトライして形にしていくのが強みだと感じています。

現状社内で抱えている、本テーマ以外の課題や悩みはありますか?

新規事業が生まれていない。人手不足。スペースの不足。

自社製品・技術を通して、または企業として、社会で果たすべき役割や使命は何ですか?

製品に共通しているのは、ワンポイントのお洒落です。脇役とはいえ、シールや名札が少なからず印象を左右すると思っています。そこで取り扱う商材は価値を上げる、人の気持ちを上げる製品展開にしたいです。

今後の夢や目標、構想していることがあれば教えてください。

価値が上がったことを感じるのも人。気持ちが上がるのも人です。そこで人の本質・欲に訴えかけるモノづくり、サービスづくりを展開していきたいです。

テーマやテーマ企業についてのキーワードデザイン提案を検討するにあたり、ぜひ情報収集にお役立てください。

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