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大型シルクスクリーン印刷による膜厚を出した平滑な大判フィルムの作成技術

司産業株式会社

アピールポイント

● 世界的化学メーカーが唯一OEM指定工場に選んだ、高い印刷技術。
● イメージ通りの色彩と質感まで再現可能なシルクスクリーン印刷。
● 塗布するペーストに印刷可能な粘度があれば、多種多様な素材に被膜可能。

テーマ概要

弊社は、大型シルクスクリーン印刷一筋に50年来技術を磨き続け、デジタル印刷では困難な鮮やかな色彩とテクスチャ表現を可能としています。世界的化学メーカー唯一のOEM先として大判フィルム(W2400*D1200mm)製品の量産体制を整え、印刷・乾燥・抜き成形・後加工全てを工場内で完結出来ます。さらに、業界最大クラスであるW3000*D1250mmの印刷サイズにも対応しております。フィルムという柔らかく扱いの困難な素材を大判で印刷機に差し込む作業は技術的にも大変難しく、調色も含めて他に類を見ない職人技と言えます。

特許・受賞歴・実績・クチコミ

2021年度「いたばしgood balance会社賞」受賞。熟練した職人の技を有する高齢者、子育て中でも意欲的に活躍する女性、誰もが均等にライフステージに合わせた働き方で、自分たちのスキルを活かせる職場であることが評価されました。

Q.自社ならではの強み、他社との違いは?

世界的化学メーカー唯一のOEM先として、常に外部監査が入り品質向上の為の指導を客観的に行って頂いています。街中では弊社のシルクスクリーン製品を目にしない日はないと言っても過言ではありません。難易度の高い製品をひたすらに大量に作り続けて来た何十年と言う積み重ねが、中小企業独自の努力の範囲を超えた技術の研鑽に繋がっていると考えております。

Q.いま抱えている課題は?目指していることは?

私共は技術は有しておりますが、企画やデザインをすることが出来ず、提案力に欠けております。また長年下請けとして事業を続けておりますので、独自の販路も有しておりません。しかし、その中で得た確かな技術を、コマーシャルグラフィックスの分野だけではなく新素材の開発にもお役に立ちたいと思っております。

Q.提案に期待していることは?

現在取り扱っている商品のほとんどがグラフィックス製品であり、見た目の美しさには定評をいただいております。その色の均一性は即ち均等な膜厚を広い面積で保持出来るということです。この点に注目され、医療用や電気自動車内装飾用の機能付加フィルムの開発に声をかけて頂いております。今後はサステナブルな素材の開発を視野に入れて、印刷=環境に良くないというイメージを払拭していきたいと思っております。

Q.デザイナーとの協業に期待していることは?

印刷業を生業として50年。企業として環境問題への取り組みも求められる中、同業者間では印刷工程で取り扱う素材の特性上、SDGsなどへの取り組みを諦める声も聞かれています。しかし、我々が研鑽を続けてきた技術は新素材の開発に適しており、更には本来美術品にも用いられる技法で仕上がりの美しさも適えられます。この伝統的な技法が未来に繋がる形で展開され、自社製品の開発に繋がれば、印刷業界内での希望にも繋がると期待しております。

審査委員よりコメント

50年以上の歴史ある企業ならではの安定感。業界最大クラスである、W3000*D1250mmの印刷サイズにも対応可能。業界でも定評のある品質、技術が生かされブレイクスルーを生み出すような、斬新なデザイン提案を期待したい。

司産業株式会社(板橋区)

1971年豊島区にて創業し、1977年に設立。1979年に板橋区に本社を移してフィルム製品の印刷、加工及び施工に従事して参りました。1984年には住友3M特約加工販売店となり、同年さいたま市桜区に大型シルクスクリーン印刷工場を建設いたしました。本社では最新のデジタル印刷も用い、内装仕上工事や屋外広告物の制作及び施工も手掛けております。

https://tsukasasangyo.com

社風

年齢は20代前半から70代までと幅広く、女性もライフスタイルに合わせて活躍しています。職場としては職人仕事ならではの厳しさもありますが、ISO9001の早期取得に加え取引先からの外部監査や、外部講師を積極的に招き、教育訓練の面でも見える化を進めて技術承継に努めております。社員間で大切にしていることは、挨拶を始めとしたお互いに対する敬意と尊重です。

自社製品・技術を通して、または企業として、社会で果たすべき使命(ミッション)や提供する価値など

会社は、人で作られ、人に貢献するものです。近年では小学校への端材の寄付を始めとして、インターンシップの受け入れなど、自社だけではなく地域社会の未来がより良い可能性にあふれたものとなるよう努めております。

今後の夢や目標、将来構想など

今後は、私共がひたすらに磨き続けてきた、この伝統的なシルクスクリーン印刷の魅力と実力をより多くの方に知って頂き、願わくば業界内にいる我々では気付かない新しい可能性を発見して頂きたいと思っております。

テーマ企業プレゼンテーション

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