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半田付け不要の基板ジョイント導通技術

有限会社ケイ・ピー・ディ

アピールポイント

● 半田付不要。基板同士の接合で電気が導通する仕組みを開発。
● 小型化・高密度・複雑形状など新製品・新技術の設計開発が得意。
● ファブレスの強み、ファインで小回りが利く複数工場がパートナー。

テーマ概要

従来から取り組んでいる基板アートは、普段開発機器ではチャレンジできない製造スペックや、新技術・アイデアなど作品の中に盛り込むことでテストしていました。この基板ジョイントも同様に、今までの蓄積した技術と組立キット版「バランス基板とんぼ」からヒントが生まれ、試行錯誤した結果で複数端子導通が実現しました。これは昨今の部品不足のコネクタ代用が可能と自負しています。
当社では、電子機器製品の開発から製造、組立まで可能な体制で、テーマ技術(結合)と、電子回路設計(機能)・基板設計(形状)を組み合わせれば、デザイナーのみなさんの、自由なデザインや沢山のアイデアを実現できると考えています。

特許・受賞歴・実績・クチコミ

・2021年「基板ジョイント構造」特許申請中
・2016年 東京理科大学様と共同研究開始
・2012年 プリント基板アート商品「healingleaf」ブランド化
・2012年 TBDA第1回目 テーマ企業

Q.自社ならではの強み、他社との違いは?

創業から、小型コンパクトな製品を多く依頼頂いてる関係で、電子部品のレイアウトを駆使した高密度設計や複雑な形状での基板設計が得意です。また基板仕様構成など検討から全てお任せ、今では回路設計・基板設計・基板製造・部品実装・組立と全工程をどこからでもお受けできる体制に拡大しています。6年前から大学キャンパス内に事務所がある関係で、共同研究で世の中にない新製品・新技術にチャレンジする製品開発が多く、電子業界以外の他業界様からのご相談・ご依頼が多いです。

Q.いま抱えている課題は?目指していることは?

業界全体で若手不足で、求人・育成が課題です。このプロジェクトで興味をもつ若い方が増えることを目指しています。自社製品の設計ですので、ものづくりのストーリーが見えることを新人育成のプログラムにし、分業体質の弱点を補える技術者を増やしたいと考えます。
これにより、先のみえない請負案件部分を会社全体で安定化できる体質に進化させたい想いがあります。また、営業・販売は口コミ・紹介に頼っており、販路開拓も含めて不足している部分です。

Q.提案に期待していることは?

ほとんどの基板は、1枚から数千・数万と製造可能で、小さいサイズ・少ない部品数でもコストが抑えられる傾向にあります。このことを意識頂いて、シンプルで伝わりやすくインパクトがあるデザインで、教育関係やものづくりなどBtoB/BtoCに向けて発信し、プリント基板に興味を抱く方が増え、基板業界が盛り上がり技術向上し、さらなる発展のきっかけとなることを期待しております。

Q.デザイナーとの協業に期待していることは?

サンプルのLED点灯以外にも、センサー系、音響系などの機能や、基板のサイズ・形状も幅広いので、自由な発想と拡張性があるデザインの作品で長期の協業をしたいと考えております。[回路×基板×基板ジョイント]にデザイナーさんの想像を超える発想で可能性を拡げ、常に技術進化の研究にチャレンジし、お互いに成長し続ける仕組みとしたいです。

審査委員よりコメント

量産化に向いた基板は幅広い提案が可能。過去にテーマ企業として選出されるがマッチングに至らなかった経験があり、再チャレンジしている意欲にも注目。技術をよく理解し、教育用や新たなBtoB(toC)などの企画により基板業界を盛り上げ、ムーブメントを仕掛けていけるビジネスフレームの提案に期待。

有限会社ケイ・ピー・ディ(葛飾区)

1999年、勤務していた会社が倒産したことをきっかけに、基板設計の分野で創業しました。この仕事を、最後までやり抜く想いで活動し23年目となります。今では、基板設計を主として回路設計・基板設計・基板製造・部品実装・組立・研究開発など小回りが利く対応が当社の特徴です。

https://www.kpd-jp.biz/

社風

少人数でベテランが多く、自由な雰囲気で個人を尊重し助け合える雰囲気を大事にしています。個人のやりたいことなど、前向きなことはトライできる環境でもあります。今後は、新卒の求人を徐々に準備を進め若返りも狙っております。

自社製品・技術を通して、または企業として、社会で果たすべき使命(ミッション)や提供する価値など

2012年より「私達は基板の可能性を拡げ未来に繋げます」を理念・ビジョンに掲げ、基板を知って・基板に触れて・私達の仕事に興味を頂けるよう活動を続けております。今後の、デザイナーさん提案の製品・作品でもその活動を続けて行きます。

今後の夢や目標、将来構想など

この事業を軌道にのせ、将来的には設計会社・製造、部品実装の工場などのパートナー企業・工場をドンドン増やして行く計画です。その連携によって、お世話になった基板業界への恩返しに少しでも繋がると考えております。

テーマ企業プレゼンテーション

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