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マグネシウム合金の高精度な
「切削加工技術」

セキダイ工業株式会社

アピールポイント

● 実用金属中、最も軽量であるマグネシウム合金の高精度切削加工が可能。
● 素材の手配から加工、色とりどりな表面処理までを一貫して対応。
● 同時5軸加工の技術により、複雑で難しい形状でも高精度に再現が可能。

テーマ概要

創業以来、主に金属の切削加工により様々な素材、形状の製品を制作。その中でもマグネシウム合金の切削加工においては、発火リスクのコントロールや素材の管理等で加工を断るメーカーが多い中、多くの納入実績を築いている。マグネシウム合金は、実用金属の中で最も軽量、且つ強度が非常に優れている、衝撃吸収性が高い等、数多くのメリットがある。そのため、自動車部品等様々な工業製品でアルミに代わる素材として、導入が進められてきている。

特許・受賞歴・実績・クチコミ

2012年 ISO9001認証取得
その他、多くの取引先様から品質・コストの感謝状を受賞。

Q.自社ならではの強み、他社との違いは?

一般的にマグネシウムは発火性が高く、切削加工中の発火リスクが問題となっていたが、弊社では工作機械の切削油の変更や使用刃物の選定を繰り返し、10年以上にわたる加工実績から現在では安全で最適なマグネシウム合金の切削加工を実現。また、耐食性の低さについても協力会社である表面処理メーカーとの連携で、用途に応じた最適な防食処理が実現可能となり、マグネシウム合金の素材手配から加工、表面処理まで一貫して対応している。

Q.いま抱えている課題は?目指していることは?

現在、マグネシウム合金以外にも、鉄・アルミ・チタン等の様々な金属や樹脂素材の切削加工を全て受託加工で承っている。自社内での研究・開発やデザイン、部品のモデリングができるノウハウがないことが課題。今後は自社製品の開発から販売まで行うことを目標とし、まずは様々な商品やアイデアに触れる機会を増やしていきたいと考えている。

Q.提案に期待していることは?

マグネシウム合金の製品は、他の鉄やアルミに比べるとはるかに流通量が少ないのが現状。素材の費用や加工リスクにより部品コストの採算が合わないことが原因だと考えられるが、近年ではその素材特性の優秀さから、パソコンやカメラの筐体、またドローン部品等の様々な軽量化フレーム部品に使用されるケースが増えてきている。市場自体はまだ小さいので、今後のアイデア次第では製品に新たな価値が生み出され、市場の拡大へとつながるのではと期待している。

Q.デザイナーとの協業に期待していることは?

既存の製品や商品の材質をマグネシウム合金に変更する大きなメリットとして、重量問題の解決や耐久性の向上が挙げられる。その結果、他の金属素材では実現できなかった、新たな形状やデザインに変更することが可能になると考えている。また、見た目の上では切削加工によって独特な加工模様を表現したり、表面処理メーカーと協力し新しい色味や質感を追求していくことも可能である。

審査委員よりコメント

高単価なイメージの金属加工だが、精度の高い技術をいかして付加価値をつけ、マグネシウムだからこその可能性を見つけてほしい。マグネシウムは洗濯槽や掃除に利用されている実例もあるので、素材の特性と加工技術を要素分解し、再構築するなどの手法により新たな提案を期待する。またこの提案に対して企業は実現化に向け最大の努力を払うことを期待する。

セキダイ工業株式会社(大田区)

昭和39年の創業以来、高い精度が必要な自動車、二輪車および各種部品の切削加工の実績を積み重ねてきた。大田区の中でも比較的早い時期にマシニングセンター(NC工作機械)を導入し、その技術力については高く評価される。社内改善の一環で提案制度を実施しており、業務効率や経費削減、新規事業につながるアイデア等を全社員から募集し会社の活性化を促進。難しいミッションには、部署を越えて製造方法の相談やアイデアを出し合いながら一丸となって解決を目指す風通しの良い環境である。社内の仕組みを絶えず改善し、最高の品質と社員一人一人が業務の質を高め、優れた技術力と人材で、ユーザーの満足と信頼を獲得。規模の拡大と新規事業への参入を図りたいと考えている。

https://www.sekidai.co.jp

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