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オーダー意匠器具製作で培った
「アクリル樹脂の精密切削加工技術」

株式会社島田電機製作所

アピールポイント

● 1mm~100mm厚のアクリル樹脂を精密に美しく加工する切削、バフ研磨の技術がある。
● アクリル樹脂への着色。色調が異なるアクリル材を気泡なく美しく接着できる。
● 開発・設計から製造・組立・検査まで一貫した生産体制でスピード感と品質向上を実現。

テーマ概要

マシニングセンターを使用し、アクリル樹脂を精密に美しく加工(切削・接着・研磨)する技術とともに、バフ研磨、サンドブラスト、塗装など表面仕上技術に関し、長年の積み重ねてきた経験とノウハウがある。また、ステンレスなどの精密金属加工技術、用途に応じた最適なLED光源の開発など、高い意匠性が求められるビルやホテルなどの特注型エレベーターの意匠器具(ホールボタン、表示灯)に活かされてきた実績がある。特に切削に関しては独自の刃物を開発製作し、切削工程だけでアクリル鏡面をつくり出せるため、バフ研磨等、後処理にかかる時間を大幅に低減。短納期、コストにも対応し続けている。

特許・受賞歴・実績・クチコミ

・2008年 「東京都ものづくり人材育成大賞」奨励賞受賞
・2019年 商標登録5件

Q.自社ならではの強み、他社との違いは?

エレベーター業界において、80年以上の経験と実績があり、日本全国の高層ビルや有名建築のエレベーターで使用される製品を製造してきた技術力と対応力がある。意匠を良くするためには妥協を許さない、そんなエレベーター意匠部品をつくり続けてきた企業がつくる「本物」がセールスポイントだと考えている。

Q.いま抱えている課題は?目指していることは?

エレベーターメーカーの下請けから自立を目指し挑戦していかなければ今後の成長はないと考えており、現在、エレベーターをコンセプトにしたオリジナルブランドの企画、商品化に取り組んでいる。デザインの柔軟な思考、創造力を加え、一般消費者へ直接販売することにチャレンジし、提案型企業へと変革していきたい。またこうした活動を、従業員エンゲージメントの高い企業を目指す当社の新たな試みの一つとしたい。

Q.提案に期待していることは?

BtoB製品を生産してきたが、アクリルやステンレス、LED照明などの生産加工技術を応用し、その魅力、モノ作りの魅力を伝えるBtoC製品を生み出したい。意匠のマニアックなモノづくりに、デザインの柔軟で新しい視点、こだわりや発想力を加えることで、これまでにないユニークで新しい商品、付加価値のある商品の創出ができるのではないかと考えている。

審査委員よりコメント

主としてエレベーター用オーダーメイドの意匠器具を製造してきた企業。エレベーターの意匠部品を製造していることが、既に興味深く、今まで作り上げてきたことをなるべく崩さず、寧ろ上手く活かす提案があれば、ニッチな市場ではあるものの、一定の熱心な顧客層が存在することが見込めるだろう。アピールポイントとしている点をあわせ技として使う提案が付加価値に繋がると考える。また、SNSでの情報拡散とも、極めて相性の良い技術であろうと思われる。得意な素材、生産加工技術を活かし、的確な市場ニーズとユーザーがアクセスしやすい仕組みを含んだ商品提案を期待。

株式会社島田電機製作所(八王子市)

1949年に設立以来、一貫してエレベーターのオーダーメイド意匠器具をつくり続ける。戦後日本で都市化が進みグローバル化する近年まで、エレベーターメーカーの発展と共に成長し、多様な経験と実績を積み重ねて市場における信頼を築く。「社員の成長なくして会社の発展はない」という基本理念のもと、社員と共に新しいこと、難しいこと、面白いことにも積極的に取組んでいる。技術や仕事の質を高め新しいことに挑戦し続け、製品・技術を通じて多くの人に「未来をワクワクする」体験を提供することで、世界に認められるオンリーワン企業を目指している。

https://www.shimada.cc

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