株式会社丸三電機はヒートシンクと呼ばれるアルミなどの高い熱伝導性を有する金属を加工して製造される放熱部品を製造するメーカー。電気が流れると必ず熱を発生する半導体にはヒートシンクが不可欠である。
アルミ加工には様々な方法があるが、多品種少量生産の産業機器用ヒートシンク製造ではところてんの要領で押出成形したアルミを精密機械加工する方法が一般的である。しかし、製作できる品物の大きさに限りがある。
そこで、株式会社丸三電機では押し出し成型した8~13㎜のプレートにいくつかの薄板が着いているブロック状のヒートシンクとスプリングバックといわれる、金属を曲げた時に元の形状に戻ろうとする力を利用したカシメ技術を駆使し、従来大きさの約2倍、800mm幅までのヒートシンクを高性能低コストで製造できる。
このカシメ技術は温度サイクル試験、振動試験、海水噴霧試験といった多様な試験をクリアし、認められている技術である。
放熱特性と機能美を兼ね備えたヒートシンクの形状と、スプリングバック方式によるアルミ同士を「しっかり、つなぐ」技術を利用した、電子部品ではない何か新しい用途、新しい製品、商品化を期待している。
株式会社丸三電機(千代田区) ホームページ
産業機器用ヒートシンク等を製造するメーカー。全てを一貫して製造できる。従来の技術にとらわれることなく日々技術開発をおこなう。ISO14001を取得し環境にも配慮。
押出成形の特徴、アルミ素材、連続した形状、大型品まで可能という条件が活きる用途のアイデアに期待。B to C、B to Bともに技術が見える形でビジネス化することが望ましい。