木地挽き技法の魅力を伝える、
新たなブランド計画
山田 佳一朗(デザイナー/KAICHI DESIGN)
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自然に優しい工法、
寄木の技術を応用した "木地挽き技法" 株式会社ラ・ルース
OEMやオリジナルの木製品を扱う株式会社ラ・ルース。大量な商品が掲載されたカタログを見て山田氏がまず考えたのが「ブランドの整理」。元々企業が持つ特殊技術を活かした商品を軸に据えたリブランディングの計画となった。
1997年、武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科インテリアデザイン専攻を卒業後、同大学研究室助手を経て2004年にKAICHIDESIGNを設立。「違和感」を「共感」に変えるインテリアプロダクトのデザインを手掛ける。地場産業との協業も数多く、産地と産地を繋げる活動もおこなう。主な作品にKOTORI(アッシュコンセプト)、酒器だるま(セラミック・ジャパン)、輪筒(角館 伝四郎)、クモノス(かみの工作所)など。グッドデザイン賞、red dot design award等受賞
新しいものを作るのではなく、編集視点の提案が本アワードに新しい風を吹き込んだ。伝統の寄木技術を受け継ぐ会社で、地域全体の産業活性にも繋がる事業となる可能性が高い。また、技術の核となる部分は知的財産権を保護した上で、いままで隠してきた技法をあえてブランディングに活用していく点など、知財戦略の面でも注目度が高い。