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精密な柄合わせと職人芸が光る
「革製品製造技術」

有限会社東屋

アピールポイント

● 1人の職人が全てのパーツを作成。
● 大量生産ではない細やかな工程と職人心を伝える革製品。
● 日本の文化を表現できる。

テーマ概要

原皮やなめし方、色にこだわり厳選した革を使い、熟練の職人の手によって1つ1つ丁寧に製作。革のクオリティはもちろんの事、ファスナーの滑りの良さ、内側の生地の風合い、色の組み合わせ、使い心地など、見えない一手間を加え、上質な革小物を楽しんで使ってもらいたいという思いを込めている。半世紀にわたり人気商品の「がまぐち」、すみだの川面に映り行く美しい表情をイメージした「まるあ柄」、北斎の作品をあしらった「粋HOKUSAI」長財布など、小ロット生産ならではの良さを生かし、デザインや素材、細部にこだわったオリジナル製品を多数製作。

特許・受賞歴・実績・クチコミ

・2016年「すみだモダン」認証
・2017年第11回「TASKものづくり大賞」奨励賞受賞
・「made in ryogoku」ロゴマーク商標登録

Q.自社ならではの強み、他社との違いは?

5代目と6代目が協力してデータの制作を内製化し、プリント加工先を開拓。その革を5代目自らが裁断し、弊社専属の熟練革職人が仕立てている。数多くのブランドOEMで培った経験と実績を元に、自ら企画しすべての工程を管理して開発することで、大量生産ではない「あたたかさ」を感じる世界に唯一つのオリジナル商品を実現させた。

Q.いま抱えている課題は?目指していることは?

高齢な熟練職人の後継者不足が大きな課題。経験のある若手職人にOEMの仕事を依頼しながら、関係を少しずつ深めていく試みを行っている。熟練職人の後継者を育てることも大切だが、魅力ある商品を世の中に生み出すことで職人の地位向上に繋げられるのではと考えている。

Q.提案に期待していることは?

内側に絵柄を施した革製品は既に存在しているが、個性あふれる絵柄や、外側の革の選定などで「美しい日本の技術」を世界にPRしたいと考えている。薄利多売ではなく、製品の生産過程をクリアにし、職人の技術にスポットがあたるものづくりを通じて商品の販売を行っていきたい。

審査委員よりコメント

職人の一貫生産による緻密な細部の仕上がりが特徴である同社の革製品の製造技術は、高付加価値化と、同時にその技術を見える化すること、双方の要素を満たす提案であることが必須。特に後者は、SNSなどの手法を上手く活用することが望ましい。ものづくり技術や後継者育成が達成できる広報を絡めたブランディング戦略の提案、工芸的な製作工程を生かした(半オーダーメイド的など)プロセスのアイデアを入れて、付加価値の高い提案を期待する。

有限会社東屋(墨田区)

1914年創業。生産拠点を国内のみに特化した革小物のOEM生産を開始。墨田区の事業「小さな博物館」の一つとして、2004年に「袋物博物館」を自社ビル2階に開館。2014年には創業100周年を記念し、東屋オリジナルブランド「AZUMAYA made in Ryogoku」を立ち上げ、オンラインショップをオープン。社員や、関係企業、お客さまなど商品に携わる方々に心地よく感じていただき、楽しくものづくりができるよう、円滑なコミュニケーションを日々心がけている。弊社の革製品やサービスを世界中に紹介することで、魅力ある日本の文化を発信し、日本の価値を高めていけたらと願っている。

https://azumaya.bz

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